平成29年度活動報告

インテンシブコースセミナー「がんゲノム医療」に携わる看護師必要な基礎知識を読み解く

日時 2018年2月24日(土) 13:30〜16:30
場所 CIVI研修センター新大阪東(E705)
テーマ 「がんゲノム医療」に携わる看護師に必要な基礎知識を読み解く
講師 松本 繁巳先生(京都大学 腫瘍薬物治療学講座/がん薬物治療科 准教授)
受講者 74名
アンケート回収 68名(回収率91.9%)
主催 兵庫県立大学看護学研究科
多様な新ニーズに対する「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」養成プラン
代表:内布敦子

概要

京都大学腫瘍薬物治療学講座の松本繁巳先生を講師として、「がんゲノム医療に携わる看護師に必要な基礎知識を読み解く」をテーマにした2時間半の講義が行われました。
前半は、ゲノムに起因するがんとしての基本的な内容から分子標的薬・遺伝子異常について幅広く説明がありました。後半はクリニカルシーケンスとPrecision Medicineとして、バイオマーカー、ゲノム創薬、臨床試験、予防の視点などのお話の後、がんゲノム知識データベースの構築の現状について紹介がありました。

最後に、講義の内容および事前配布した記事「Scope and Standards -Defining the advanced practice role in genetics-」を踏まえて、8つのグループに分かれ、「がんゲノム医療における看護師の役割」についてのディスカッションを行いました。

アンケート結果

参加者について

今後のテーマ

ゲノム医療対応型がん看護専門看護師リカレントコースで
取り上げてほしいテーマ

参加者よりコメント

今回のセミナーで、あなたが感じたこと、印象に残ったことがあれば自由にお書きください。
コミュニケーション・意思決定
情報リテラシーの重要性。医療者と患者の情報の齟齬。
ゲノム医療の基礎を改めて学び、治療につながりOSへの影響もあるため、看護としてどう関わっていけるか相談したいと感じました。
これからのHpの動向を見守りつつ、CNSとしてやれることを考えていこうと思いました。PtへのICの重要性、意思決定支援が益々重要で、自分自身の知識も更に付けていく必要があると感じました。
遺伝治療検査が発展するにつれて、現場のNsにできることは何か(今の日本の現場において)、CNSだけでなく、臨床のNs全体での知識の底上げが必要なのだと思った。検査も含めて費用のこと、時間のことを十分に説明してPtの意思決定を支えなければいけないと思った。
ゲノムのむずかしい勉強をしたあと、看護師の役割として何ができるかを考えたときに、やはり患者さんと共に考え、情報を整理していく支援(意思決定支援)なのではないかと思った。そして患者さんが希望する方向へ導き、中核病院との連携を担っていく必要があると思う。
遺伝子に伴う治療の進歩の速さ、それに伴う変化に対して患者さんが翻弄されない様にサポートしていく必要性があると感じました。
知識・教育
非常にわかりやすく理解が深まった。思っていたよりも治療に結びつかないことに驚いた。まだまだ課題は多いが、急速に進んでいく流れであり、多くの看護師への教育が必要であることを痛感した。
ゲノム解析がすすみ、ビッグデータや分子生物に関する知識がなければ看護できない時代が来るのだと痛感しました。
治療ラインが最後まで残された時点で遺伝子検査を行うというところが印象に残りました。
今後、CNSとしてゲノム医療に関して正しい情報を得ていく必要があると感じました。
ゲノム医療の基礎と動向がわかり、Nsの役割を考えるきっかけになった
偶発的に見つかってしまう遺伝子変異にどう対応していくか難しいと感じました。
日本でのゲノム医療の流れがとてもわかりやすかったです。
医療の流れ、方向性、がんが治る病気であることを強く思った。
これから行われるゲノム医療についての動きはわかりました。
ゲノム医療の言葉だけでなくシステムや考え方がとても整理でき、どうNurseとして役割を考えるか示唆が得られました。
ゲノム医療が非常に自分の身近になっていることを感じました。本日の内容を復習し、相談対応のあり方を考えていきます。
基本的なことから学べて良かったです。恐らく相談の窓口として機能していかなくてはならないため、情報提供(良い点、必ずしも治療に結びつかない場合もあること)が重要だと思いました。
ゲノム医療を学ぶ上で導入となり、学びにつながりました。
ゲノム医療とは何かがイメージが付きました。HER.2、EGFRの下部因子としてもたくさんの情報があることがわかった。
治療につながる人は20%弱という現状
今後もっと動いていきそうな期待感
まずは基礎的知識をしっかり持つことが大事
パネル検査の概要がわかりました。
倫理
長期的ながん医療を考えると必要だが、倫理は?標準治療は? 平等(公平)か? 個人情報は?まだまだ課題が多いように思いました。
多職種・地域連携・システム
ここまでゲノム(遺伝)のことが治療看護に迫ってきていることに驚いた。中核・連携病院の役割や体制づくりの部分にもっと看護が入って、食い込んでいかないといけないと感じた。
ゲノム医療について、米国や日本の中核病院での取り組みをほとんど知らずにいたので、今日のお話は衝撃でした。
がん拠点病院でない病院の危機感
市中病院であり、大きな役割を担えないが、Pt、familyへ正しい知識の提供が必要と考えます。そのためのきっかけになりました。
これからシステムを作っていく必要があることがわかりました。
データ連携により効くかもしれないという新しい治療が共有できるようになってほしい
今後の方向性、特に当院での目標設定について考えさせられました。
病院で中核病院と話し合うことを従業(当院は連携)
費用
医療の選択肢はゲノム医療で広がるかもしれないが、医療費やその他のフォローなど課題は山積みと思う。保険の体系が違うので、海外と全く同じようにはいかないと思う。
ゲノム医療の現状が知れましたが、かなりかしこい。お金を持っている患者さんしかたどり着けないだろうし、ネットで調べただけで漠然と質問・疑問を持つ人にうまく話せることが大事かなと思います。それでも治せないし、効果も期待ほどではないのが残念でした。
希少がん患者、原因不明のがん患者には、光となると思ったが、医療者がしっかり知識を持って関わっていかないと医療費の高騰になり、患者の負担も多くなると思った。
がんゲノム医療について、今、最も強く感じている課題をお書きください。
コミュニケーション・意思決定
結果により治療法がなかった時の精神的支援
意思決定支援
遺伝子検査の対象になり得る人に対して、どのように情報提供していくか。
インフォームドコンセプト/意思決定支援
国のプロジェクトとしてのスピードは速いが、臨床・患者・Faがどこまで現実的に対応していくのか、懸念がある(言葉だけイメージが一人歩きしていかないか)
IUEのPtサポート
肺がん・大腸がんの患者さんへのサポートと乳がんなどの家族性のものと違うかかわりが必要なのか
患者さん側の期待と治療の決定などの支援に課題があると思いました。
意思決定をする中でのNsとして責任のあり方、情報提供の方法
心理支援
知識・教育
医学的な知識をもっと学ぶ必要があり、看護基礎教育から始めるべきではと思うほどです。CNS課程でも学ぶ機会がなかったので、今後はもっと学んでいきたい。海外の文献も読んでいかなければと思いました。
医師が先導しているからと言って現状がわからないままに治療が始まった時点ではじめて看護師が患者にかかわるのではなく、ゲノムの診断時からかかわるべきだと思う。
ジェネラリストナースががんゲノム医療を受けるかどうか考えている患者・家族の意思決定を支援できるように育成することが課題だと感じています。
がん看護に携わる者として、今後、がんゲノム医療の学習は必須になっていくことを感じ、私も最新の情報をキャッチしてまずは理解していくことから始めたいと思いました。
患者へ何を説明するか、必要な項目、説明後の患者へのフォローアップについての報告事例など
ゲノム医療で検査を受けて治療等が必ずしも見つからないこと
ゲノム医療の知識をどう看護に落とし込んでいくか
対応するNsの知識がまだ充分でない
ちまたに、断片的な情報がたくさんありすぎて、悩んでいることがわからない。
CNSの教育にゲノム(遺伝)が必修ではないので、基礎知識を養う必要がある。Drと肩を並べて話ができる知識の習得が必須。今後の動向によって知識や国の動きをUpdateしていく必要がある。
今まで解明されていないところが少しずつ明らかになっていき、生命に関わる、生への希望につながると思う。
今後はPARP阻害剤のように遺伝子変異によってくすりの選択も変わってくる時代がもっと進歩すると感じ、私たち看護師もそれらの医療の進歩に合わせて学んでいく必要がある。
Ptへ正しい知識を提供する医療スタッフ、教育
自分が知識を持ち、相談対応できるようにすること。
わかりやすくこのことを知識としてもっておく機会を得るのが難しい。
良く分かっていないので、学びを深めないといけないと感じています。
正しい情報を得ること
クリニカルシーケンス後の治療以降割合が20%に満たない
患者が遺伝検査などの意思決定に必要な知識が難しく、メリット・デメリットをどう説明するか、患者教育をどのようにするか
看護者としての知識が足りない。
一般の病院では、まだDr、Nsもじゅうぶん理解できていないので、しっかり理解することが大切
遺伝に関する学習が十分でないこと。最新の生物学的な学習。
社会の動向とPtの関心の高まりもあり、しっかりとした知識が必要と考えます。近い将来を思うとゆっくり学ぶというより系統的に学ばないといけないと思いました。
リスク評価
どんどん変化している中で、患者さんやご家族の期待と現実とのギャップがあるので、相談にしっかり乗れるように自身も見失わないようにピックアップしていかないといけないと感じました。
まず自分がゲノムの知識を深めること
倫理
倫理的側面と意思決定(先々のことを考えて)
医療費と患者・家族の理解度。がんの終末期にあっても、治療をあきらめないことで、本当にその人のQOLにつながるのかが疑問
看護師として、どの場面でどのようにサポートしていかなければならないのか?看護師の役割を考えていく必要があると感じた。
個人情報の保護
倫理的な配慮
急激に進んでおり、個別化が進む反面、今までの患者支援とは異なる点でどのように支援するか。倫理的課題の複雑さ。
多機種・地域連携・システム
シーケンスをニーズとしている患者のピックアップ。院内職種と他施設との連携方法
施設の体制が整っていない状況で動こうとしている。
多くの診療科、部門で協働できる状況が必要
カウンセラーさんとの役割分担、協働。
CNSとカウンセラーの役割
検査者へのサポート
他職種とのコンセンサス
自施設でのシステム構築
組織で共有し、対応するシステムを持つこと(倫理面を含めて)
日常から治療方針決定のカンファに入っておかないと、動向を知る、追いついておくのは難しいと思います。
がんゲノム医療で自施設での看護師の役割について
専門家との調整
病院内での認知が低く、説明しても理解されない
費用
検査料がまだ高いことで最も検査を受けたい若い世代の人達がなけなしのお金をだして 治療がない場合のケアが非常に重要で難しいことだと感じた。
家族/金銭面
10年後を見据えるとデータを集めていくことは重要だが患者の経済的な負担が大きいため、医療の平等化にならないところは課題だと思いました。
お金などの課題
その他
問題が多様
個人、組織としての取り組みがない、危機感がある。
その他、何かご意見・ご感想があればお聞かせ下さい。