2019年度活動報告

神戸薬科大学第13回がんプロ講演会

2019年7月6日 神戸薬科大学第13回がんプロ講演会

2019年7月6日(土)に神戸薬科大学10号館4階会議室において、「神戸薬科大学第13回がんプロ講演会」を開催し、49名が参加されました。

今回のテーマは「肺がん治療の最前線」で、肺がん治療において先進的な医療に携わっておられる2名の先生方に講演をしていただきました。

最初の講演は、兵庫県立がんセンターの副院長で、ゲノム医療・臨床試験センター長でもある里内美弥子先生に、「こんなに進んだ!非小細胞肺がんの薬物療法」について講演していただきました。内容としては、肺がんの薬物療法が劇的に進歩し変貌していること、非小細胞肺がんでは組織をとって遺伝子変異やPD-L1検査をすることが治療選択で重要であること、遺伝子検査の結果の判明が非常に早くなったこと、遺伝子変異にあわせた分子標的治療薬は効く可能性が高く、劇的な効果を産むことがあること、新しい遺伝子変異が発見されていて、その治療薬も今後出てくることなどをお話ししていただきました。具体的に著効を示した症例をCT画像も交えて13症例も示していただき、非常にわかりやすく興味深い内容でした。

2番目の講演は、京都大学医学部附属病院薬剤部主任で、がん指導薬剤師でもある祝千佳子先生に「肺がん治療における病院薬剤師の関わり」について講演していただきました。内容としては、京大病院の薬剤師外来の活動紹介と、肺がん治療薬の知っておきたいポイントを分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬に分けて講演されました。抗がん薬には副作用として様々な症状があり、それぞれについて丁寧に患者に対して指導していることを話されました。特に爪囲炎の発現率は高く、そのマネージメントに工夫をしていることがわかりました。また、日々進歩している肺がん治療薬の薬剤ごとにガイドライン・作用機序を把握し、抗ガン役を安全・適切に投与できるように留意していること、副作用を早期に発見し、正しく評価して適切に対処・治療すること、免疫チェックポイント阻害薬などでは多職種、多診療科と特に綿密に連携することなどを力説されました。

今回の2名の先生方の講演は、激変している肺がん治療の現在を示していただく内容のものであり、講演後は熱心な質問がありました。また、一般の参加者もあって、関心度の高い講演会になりました。